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マスターコースについて
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マスターコース 概要
■年齢制限無し(※移行試験あり)
音楽演奏の本質に迫る、本格的なレッスンコースです。
生徒さん一人ひとりをリトルピアニストとして尊重し、より高度な内容に取り組みながら本物を見極める耳と目を養っていきます。
詰め込み型レッスンではなく、自主性と肯定感を育み、言語化を促す取り組みを通じて、できるだけ早い段階で音楽的な自立を目指します。
コンクールやオーディションにも積極的にチャレンジしながら豊かな本番の経験を積み、学習初期からアンサンブル作品や協奏曲レパートリー開拓などを行います。
また、ピアニストや教育者による特別レッスンなども実施し、ワンランク上の学びをご提供します。
(※時期や適正を判断の上、フィンガートレーニングや各音大・芸大先生方へのご紹介などもいたします)
『ピアノに取り組む』,『ピアノが上手くなる』ということは、『不可能を可能にする』ということと、ある意味では同義なのです。
一見シンプルで当然に思えるこのプロセスにこそ、我々を大きく成長させる音楽学習の真髄が詰まっています。
自己を知り、自律と忍耐を獲得しながら向上に努める‥
音楽演奏の本質へ迫る取り組みは、知的好奇心にアプローチする面白さに満ちていると同時に、今後様々な分野における取り組みの本質へと繋がり、あらゆる場面における応用力を培います。
演奏を極めようとすればするほど、「楽しいだけではない」ということを実感する瞬間もあるでしょう。
しかしその先に訪れる、素晴らしい芸術作品を自ら音にできる喜びや、音楽を皆で共有する楽しみは何ものにも代えがたく、その一筋の光に向かって日々努力することは、人間的にも大きな実りをもたらすとわたしは信じています。
正解のない音楽の世界。
そこには皆それぞれの "自分らしい輝き" を叶えてくれるだけの懐の深さがあります。
そんな音楽の世界に足を踏み入れてみませんか?
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コースの詳細
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音楽指導
偉大な作曲家達の遺した作品たちは、そのどれもが固有の感情世界として存在し、それは一見外からは手を触れることのできない宝物のようです。
そこで、それらを紐解く全ての鍵となるのが楽譜となります。
我々は楽譜の秩序に従い、その法則を基に自身のイマジネーションを広げながら、楽譜に書かれた音符を実際の音(音楽)にしていきます。
まずは作曲時とは真逆のプロセスを辿り、すなわち詳細な分解・分析を行い、そのメッセージを読み解きます。(アナリーゼ)
リズム、ハーモニー、メロディ、フレーズ、デュナーミク、アゴーギク‥音楽の様々なルールやセオリーに則り、ディティールを施しながら音楽を作り上げることは、ある意味で建築物の積み上げにも似ています。そして徐々にそういった様々な音楽要素を、人間らしい感情に結びつける段階に入っていきます。ここまでくるとピアノを弾くことが一層楽しくなってくることでしょう。
最終的には大きな流れとディテールの両立が叶うようになります。すなわち "木を見て森も見る" というような‥
特に名作として今に残る作品は、どんな論理的分析にも耐えうるロジックを備えた上で、音楽としての美しさと感動が存在しています。作品に仕掛けられた作曲家の凄さを発見するにつけ、新鮮な驚きと出会うでしょう。
作品に存在する普遍的な感情 : 喜びや悲しみ、いつの時代も変わらない人類の本質に触れる...
こういった面白さが作品の数だけ存在するのです。特にピアノは作品が無限に存在するため、その楽しみも尽きることがありません。 -
技術指導
ピアノの演奏技巧(テクニック)は、あくまでも表現のための道具であり、それ自体が目的ではありません。
ピアノの奏法は共に学んだ教師によって形作られる他、最終的には奏者自身の耳と音楽的欲求によって生まれるものであり、それは弾き手固有の音色にも繋がっていきます。
わたし自身は師事した多くの先生方の影響で、ロシアンメソッドが基礎になっています。また同時にフィンガートレーニング(*)も深く学び、自身の手の構造的特徴や脳の得手不得手を知り、繊細なコントロールのためのトレーニングなどにも取り組んで参りました。
これらを基に、まずはストレッチやトレーニングによる体作りの初歩から始め、演奏における身体性の基礎から丁寧に指導します。
単純なリズム練習やメトロノーム練習指示に終始するなど、とかくアバウトな情報となり易いテクニック指導についても、エビデンスに基づいた体系だった指導を行っていきます。
*フィンガートレーニング
運動生理学や解剖学的知識に基づくピアノと手の構造の関係、脳や神経などにも着目して開発された[動き]に特化したトレーニングメソッド -
ソルフェージュ&楽典(音楽理論)
マスタークラスにおいても、適宜レッスン内でソルフージュ&楽典を取り入れています。
*詳細はソルフェージュコースをご参照ください。
(より本格的なトレーニングをご希望の場合には、別途ソルフェージュコースをご案内いたします。) -
サポート
マスタークラスでは、レッスン時以外も特に手厚いサポート体制で皆様の成長を強力にバックアップします。
1.LINE(メール)、動画添削サポート
(基本的に24時間以内に返信/ 制限無し)
練習時の疑問点やお送りいただいたポイント動画などに、LINE(メール)等で随時お答えいたします。
ご自宅で過ごす時間のクオリティを高めることで、進歩を早める狙いです。
2.オンライン練習サポート
(1回15分 / 月3回まで)
当ピアノ教室独自のカリキュラムです。
上達には日々の練習のクオリティ自体の向上も欠かせません。が、スポーツ教室などと異なり、指導者が常に練習を監督・矯正できないというピアノレッスン学習初期の欠点を補い、より良い練習自体を行うためのサポートを行います。 -
特別レッスン
マスターコース生を対象に、様々なピアニストや教育者による特別レッスンも行います。
いずれも時期や適正を判断し、こちらからお声かけいたします
※別途レッスン料金が発生します。
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コンクールやオーディション
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挑戦と成長
マスタークコースでは、積極的にコンクールやオーディションにも挑戦して成長を促します。
チャレンジそれ自体がとてもワクワクしますよね!トロフィーや賞状自体がモチベーションになることもあるでしょう。
(※現役でコンクール審査員も務め、各コンクール・オーディションのレベルや課題曲などの実情を熟知する講師が、時期や適正を判断した上でお声かけいたします。また、あくまでもコンクールは成長のために健全に利用する、というスタンスであり、参加は任意です)
音楽家としての成長には本番での演奏を重ねることが欠かせません。コンクールやオーディションは、良いホールやフルコンサートグランドピアノ等最高の楽器との出会いの場として最適であると同時に、計画性や忍耐力・一回の本番に合わせた上で演奏行為の反復にも耐え得る準備や調整を学ぶ絶好の機会となります。
『100回の練習より一回の本番』
とはよく言ったもので、ホールの音響は耳を開き育ててくれるものです。
そしてもちろん、同世代のピアニストの様々な演奏に触れて視野が広がる・講評がもらえる・演奏やレッスン機会の獲得が叶う、など他にもポジティブな面が多数挙げられます。 -
注意していること
※コンクールにおいて、以下の2点は注意しております。
1.他人と比較しないこと
当然のようですが、たとえコンクールであってもそれは他人との競争の場ではなく、あくまでも挑むのは自分自身の理想に対して、です。また、結果だけに囚われず過程を大事に常に次へ活かす意識を持つこと。賞をもらうことだけが目的ではありません。
2.コンクール至上主義に陥らないこと
前述の説明とは別視点からの話となりますが、毎年のように一年中コンクールに追われるような事態に陥った場合、《読譜力》が向上しません。ピアノは広く深く学ぶことが鉄則ですが、コンクール曲目の準備には最低でも3か月~、通常は半年から一年という長い時間を要し、その間コンクールの数曲だけにかかりきりなる、という事態になりかねません。そうなると、特にピアノ学習初期に最も重要である読譜力向上&パターンの習得が進みません。
成長の面からは、曲の量をこなすこと&1曲を深く掘り下げ極めること、そのどちらもバランスよく進める必要があります。
さながらスポーツのように一年を《シーズン》として捉え、『読譜力を伸ばしたいのか?』『本番の経験を積むべきなのか?』etc..現状を見極めた上で目標設定を考えていきます。